その29【現在完了1編】(中2:3月頃)




注意:この項を読む前に、 必ず「その28【これぞ現在完了!編】」をお読みください。

【継続用法】(ずっと~している)

最初は脇役1番手の継続用法から習います。もちろん主役は登場しません。
まず例文をあげてみます。

例1:I have lived in Tokyo for two years.
私は (ずっと)住んでいる 東京に 2年間
(私は2年間東京に住んでいます)

例2:I have been busy since yesterday.
私は (ずっと)忙しい ~から 昨日
(私は昨日から忙しい)

例3:My mother has been sick since last week.
母は (ずっと)病気 ~から 先週
(先週から母は病気です)

【ポイント1→“been”】

been は「be動詞」の過去分詞です。よく 「beenってどう訳せばいいのですか?」という質問がきます。

思い出してください、be動詞はいかなる場合も訳しません。

動詞がなくて仕方なく置くものですから。「じゃ、なくてもいいんですか?」そんなわけはありません。例2と例3は動詞がない文なので、be動詞を使わなきゃ。もちろんhave+過去分詞にしなければならないので「been」になってます。それだけのことです。 初めて「been」という形を目にするので、わかっていてもちょっとあせるようです。

【ポイント2→“for”と“since”の使い分け】

上の3つの文には「for」と「since」のどちらかが使われています。この2つの使い分けは必ずテストに出ます。

★for →「~間」[期間をあらわす時に使う]
for three days (3日間)、for a year (1年間)など。

★since →「~から」[ある1点を指す時に使う]  
since 1990 (1990年から)、since last year (去年から)

すなわち、「~間(かん)」と言いたいのなら「for」、「~から」と言いたいのなら「since」を使って下さい(例外は下の豆知識参照)

【ポイント3→ヒント語句】

現在完了は4つの意味を持ちます。しかし、この4つの意味を「前から訳して」振り分けるには、慣れていない中学生には厳しいです。では、どう見分けるのか?

この現在完了に限って、前から英文を読んでいっ て、have+過去分詞にぶち当たったら、一旦訳すのをやめ、ヒント語句を探しにいきます。

for か since を見つけたら、「(ずっと)~している」の継続で訳しましょう。ということは、この2つの単語は継続用法へ訳を導くためのヒント語句になります。このどちらかが入ったら、現在完了は脇役になるということです。

前から訳す癖のある英語が得意な人、本当にごめんなさい。現在完了だけは、慣れるまではヒント 語句を探して4つの意味へ振り分けてください。

【ポイント4→進行形と区別】

「~している」というと、「be+~ing」がポーンと頭に浮かびますね?

そうです、「~している」は進行形なのです。しかし、これはどう違うかとい うと、「ず~~~~っとやり続けてるんだよね」という表現が加わります。 進行形は、「今!~している最中!」というのを伝えたいの に対して、現在完了は「ず~っとやってんだよ」という表現なので、若干意味が変わります。

これも日本語がいけませんね、どっちも「~している」というので。英語はこのようにちゃんと区別されています。例えばこんな例文。

「わたしさぁ、3年間もずっと英語を勉強しているんだけどさぁ…」

なんていう表現。この「~している」は今まさに進行しているものではないので、現在完了の「~している」にあたります。

【ポイント5→過去形で訳すな!】

「have lived」なんて見ちゃうと、「住んでいた」 と過去形で訳してしまうミスが出がちです。これは前に have が付いてますので、過去形ではなく、 過去分詞なのです。絶対に過去形で訳さないように注意してください。

「住 ん で い る!」です。 

【疑問文・否定文】

●現在完了のhaveは、助動詞と同じ動きをする!

「助動詞と同じ」ということで理解はできると思いますが、ちょっと慣れない感じになるので、試しに例1を疑問文と否定文に直してみます。

Have you lived in Tokyo for two years?
(助動詞と同じ働きなので、haveはなんと前に出てきます)

I have not lived in Tokyo for two years.
(助動詞と同じ働きなので、後ろにnotがつきます)

動詞を助ける「do」を使いたいところですが、haveが全部やってくれます。 しかし、逆にこちらに慣れるとこんなミスをし出す生徒も出てきます。

You have a pen. →Have you a pen?×

今までやってきた一般動詞の have も前に出す癖も付きがちです。慌てずに1年生のときを思い出してください。前に出るわけないですよね?この場合はちゃ んと「do」で助けてあげてください。現在完了の have だけ特殊なのです。

【下線部を尋ねる疑問文】

例1の文の「for two weeks」部分を尋ねてみます。
「for two weeks」が消えると、「どれくらいの間?」と聞きたいので…

How long have you lived in Tokyo?
どれくらいの間 あなた 住んでますか 東京

このように、継続用法の疑問詞は「How long」を使います。

【日本語のひっかけ大注意!】

「どれくらいの間」というのは、日本語では「いつから」という意味ですよね。テストでこっちを使われると、How long ではなく、when (いつ)を使ってしまう生徒がたくさん出てきます。

いいですか?ここでは期間を聞くのです。

when はあくまでも「いつ」です。「いつから」ではありません。

これは気を抜いていると思わず書いてしまいます。しっかり How long を出していきましょう。テストを作る側は、「ここで点数を落としてやろう」というときにわざと「いつから」という日本語を使ってきますぜ!(どうしても when を使いたいなら「Since when~?(いつから)」という使い方がありますが、やめておいたほうが無難です)。

【まとめ】

for、since、または How long を発見したら、現在完了は脇役「(ずっと)~している」の継続用法になります!

【豆知識】

「for と since の『いやらしい』ひっかけ」

for「~間」、since「~から」というのはさっき書きましたが、ではこんな日本語はいかがでしょう?

「2年前から」

「~から」なので、思わず since を使いたくなりませんか?これも、平均点を下げるために出題者側が使う手段です。ひっかからないように気を付けましょ う。

「2年前から」=「2年間」です。

日本語で「から」と言われてもしっかり「for two years」と書きましょう。 なぜ since じゃダメかって? では無理矢理 since を使ってみましょうか?

→since two years ago×
~から 2 年 前

日本語で考えると大丈夫なように思いますが、この「ago」という単語は「前!」という1点を指してしまうので、「~から」に繋がらないのです。

when と同様に継続ではなくなってしまいます。だからこの「ago」 も現在完了では一切使えない単語のひとつです。従って、sinceの解釈を使うと×になります。

要するに「2年前から」という表現は英語にはないんですね。

「2年間」と素早く変換してください。

(C) 2005-2020まなぶろぐ中学英語
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