教科書的に、関係代名詞より先にこの単元を学ばなければならない場合も多いことでしょう
しかし、僕は必ず分詞は後に教えます。
なぜなら、この単元は 「関係代名詞主格の省略」を知っていると飲み込みやすいからです。いわば、「関係代名詞主格 +be動詞」を省略したものを分詞と呼ぶようなものなのです(期間的にテストには両方が同時に出るので、分詞を後に教えても支障はない)。
関係代名詞主格の省略を思い出してください。「関係代名詞とbe動詞」を同時に省きましたね?つまり、「分詞」だけが残る状況になったわけです。
★ここでは「分詞は、動詞が形容詞の働きをする」という難しい説明は、中学生を逆に混乱させますので避けましょう。
例1:The boy who is running over there is my son.(関係代名詞使用)
その少年 (後 ろひっかけ)走っている 向こうで は 私の息子
省略後→The boy running over there is my son.
このように「who is」を省いてもOKだったはずです。 一見、running(現在分詞)がboyを説明する形になっているので、これは別名「分詞」とも呼ばれます。
例2:This is the house which was built by my father. (関係代名詞使用)
これは 家 (後 ろひっかけ)建てられた 私の父によって
省略後→This is the house built by my father.
これも同じで、「which was」を省くと、過去分詞のbuiltがthe houseを直接説明するように見えますね?要はこれらを「分詞」と呼んでいるだけなのです。
これらは全て、単に「関係代名詞主格の省略後」です。
しかし!1つだけですが、あるルールを覚えてください!
説明が1語 (1単語)の場合は、どうしていたか思い出してください。
例えば「かわいいネコ」といいたい場合。「かわいい」は 「pretty」と1語で書けますね?こういうときはわざわざ後ろからひっかけずに「a pretty cat」というように、「cat」の前に置けますよね?関係代名詞は、説明が長いときに必要になってきたわけです。
それでは、こんな日本語はどうでしょ う?
「その座っている女の子は…」 説明部分は「座っている」だけです、ちょっと関係代名詞(後ろひっかけ)を使って書いてみます。
→The girl who is sitting…
とりあえずこんな感じになりました。当然「who is」は省けますね。そうなると、なんと説明部分 は「sitting」だけになってしまいますね?
説明が1語の場合は…そうなのです、後ろからひっかけずに、前に置くのです!!
→The sitting girl… と、なんとこうなります!
【注意】
関係代名詞主格で、省略して1語になるとわかっている場合は関係代名詞(後ろひっかけ) を使ってはならず、必ず前に置かなければなりません。
例3:The sleeping dog is mine.
その 眠っている 犬 私のものです
先程の説明が飲み込めていれば、この例文も納得がいくでしょう。「眠っている」は説明で、元々は関係代名詞で後ろからひっかけようとしたものの、「sleeping」と1語で表せてしまうために、dogの前に置かれています。
もちろんこれを「The dog which is sleeping…」と後ろからひっかけると×をもらってしまいます(文法的には通じるはずですが、くどいので使いません)。気をつけましょう。
【livingの慣用表現】
「live(住む)」という単語を思い出してください。例えば「私は日本に住んでいます」といいたい場合はこうなります。
→I live in Japan.
簡単ですね。でもちょっと引っ掛かることはありませんか?「~しています」と、ちょっと進行形っぽいんですよ。しかし、他にも「知っています」などもそうですが、「状態」を表す動詞はいくら「しています」と言えども進行形にはなりませんでしたね(進行形を使ってはいけません)。しかし!
例4:My aunt living in Osaka will come to Tokyo next week.
私のおば(後ろ ひっかけ)住んでいる 大阪に は でしょう 来る 東京に 来週
なんと「住んでいる」部分に「living」が使われてい ます!ということは、関係代名詞を戻そうとしてみると…
→My aunt“who is”living……×
いえいえいえ、ノーノーノー!これはいけません。「live」は進行形(is living)にはなりません!関係代名詞を使うならこうなります。
→My aunt who lives…
(しかし、 もちろんこれは関係代名詞の省略はできません)
「live」は、“後ろひっかけの関係代名詞の省略のみ”で使う場合、 「living」の使い方が許されています。従って、これを問題にするとこうなります。
例5:次のA・Bの文が同じ意味になるように( )に適語を入れよ。
A:My aunt living in Osaka will come to Tokyo next week.
B:My aunt ( )( )in Osaka will come to Tokyo next week.
しっかり 「who lives」を入れてください。(my auntなので、三単現のsも忘れずに!)