オマケ【マナブ的英作文のテクニック】




最初に「日本語は英語にはならない」ということを肝に銘じておきましょう。

日本語と英語はまるで違い、そのまま英語にすることは不可能です。つまり、その意味合いに近い文を作ることが翻訳であり、英作文です。従って、1つの意味でもいろんな言い回しが存在し、答えは必ずしも1つではありません。

と考えると、まず少し楽になりませんか?

英作文をする前に、英語のクセをつかんでおきましょう。

●必ず「主語+動詞」で始まる(命令文は主語なし)
●動詞を発見できない場合はbe動詞が必要になる
●その動詞に対して聞きたいことから並べる

この3点が英語の基本となります。では早速作文してみましょう。

【例1:通常の一般動詞の文】

例1:私は将来英語の先生になりたいです。

【作業1】
日本語を英語っぽく変える。

まずこれが最初の作業になります。日本語と英語は違うものなので、常に日本語は例文のまま英語にはできません。慣れれば慣れるほどこの作業は瞬時にできるようになります。日本語を英語に変える場合は、その日本語の「主語+動詞」を前に引っ張り出し、その動詞に対して聞きたいことから並べていきます。では、この例題はどのようになるのでしょう?

→ 私は 欲する なることを 英語の先生に 将来

この文の動詞は「欲する」です(なりたい=なることを欲する)。

「欲する」の次は、「何を?」と聞きたいので、「なることを」が次にきています。「なること」の次は、「何に?」と聞きたいので「英語の先生」が次にきています。その他の時制を表すような余った単語は一番お尻につきます。

【作業2】
主語と動詞を確実に決める。

英語の心臓部です。ここを決めたらその英文の90%以上は出来上がったと考えてよいでしょう。英語はそれほど主語と動詞が大事なのです。ここで「be動詞」を使うのか「一般動詞」を使うのがが決まります。この文は「欲する」なので一般動詞の「want」が決まります。さらに、動詞確定時には、必ず時制(現在・過去・未来)と三単現のSの有無の2項目を確認しましょう。せっかく作った文がこれしきで×になるのはイタすぎる。

【作業3】
その動詞に対して聞きたいことから並べていく。

動詞が決まれば簡単です。「欲する」ときましたので、当然次には「何を?」がきます。「なることを」を次に置くのですが、「なること=動詞+こと」なので、「不定詞」が必要です。しかし「なる」なんて動詞はありませんでしたね?従って「be動詞」を使います。「to be」(~であること)の形になります。

「なること」と言われれば「何に?」が置かれます。「英語の先生」を出してあげましょう。注意点は、しっかり冠詞(1人の)をつけること。「an English teacher」と出してあげてください。以上で出来上がりました。

→ I want to be an English teacher in the future.
私は 欲する なることを 英語の先生に 将来

【ちょっと一言】
「なる」という動詞がないわけでもありません。「become」という動詞があります。従って「to become」でも構いません。

【例2:助動詞が入った文】

例2:明日は雨が降るかもしれません。

【作業1】
日本語を英語っぽく変える。

天候・気候に主語はありません。従って、仮主語となる「It」を置くのが普通です。間違っても「明日」を主語にしないでくださいね。このように、主語に迷ったときは、先に動詞を見てください。動詞というものは、必ず主語が行うことですから、「明日」というものが「雨を降らす」わけではないのが確認できますか?従って、「明日」は主語にならないと考えてください。

【作業2】
主語と動詞を確実に決める。

「雨が降る」といわれて、2つ頭に浮かびますか?「rain」と「be動詞+rainy」です。このどちらかを使います。しかし、この文は「かもしれない」と、動詞がちょこっと活用していますね?ですから「かもしれない」の助動詞「may」で助けてあげましょう。「may rain」または「may be rainy」が動詞として決まります。以上で出来上がりました。

→ It may rain tomorrow.
(それは) かもしれない 雨が降る 明日
(助動詞の後は原形なので3単現のSは付かない)

→ It may be rainy tomorrow.
(それは) かもしれない 雨降り 明日
(助動詞の後は原形なので、be動詞はそのまま「be」になります)

【例3:接続詞を用いた長い文】

例3:昨日図書館に行ったとき、そこで彼が英語の勉強をしていました。

【作業1】
日本語を英語っぽく変える。

さて、この文の主語はどれでしょう?誰が図書館に行ったのでしょう?

この辺をまず整理する必要があります。じっくり考えてくらさい、この文で一番言いたいことは何ですか?「図書館に行ったこと」ですか?それとも「彼が勉強していたことですか?」当然「彼」のほうですよね(なぜなら「とき」などがつく接続詞文は、その文の主文にはなりません)。従って、「彼」がこの文の主語となり、これを英語っぽく変えるとこうなります。

解釈1
→彼は 勉強していました 英語を そこで / ~のとき 私が 行った 図書館に

解釈2
→~のとき 私が 行った 図書館に / 彼は 勉強していました 英語を そこで 

【作業2】
主語と動詞を確実に決める。

主語は簡単ですが、動詞はどうでしょう?「勉強していました」…おっと、進行形が浮かびましたか?「be+ing」を瞬時に出せれば問題ありません。さらに過去です。以下まで決められましたか?

→He was studying English there…

次に「接続詞」を用いて、「私」部分の「主語+動詞」を後ろからひっかけます。

→…when I went to the library.

以上の2文をくっつけたものが答えになります。

解釈1
→He was studying English there when I went to the library.
彼は 勉強していました 英語を そこで ~のとき 私が 行った 図書館に

【ちょっと一言】
「there(そこ)」はもちろん「図書館」のことです。従って、文章的には「図書館」が先にあったほうがしっくりきますよね、本来は下のように、「そこ」は後ろにあったほうがスマートです。

→He was studying English in the library when I went there.
彼は 勉強していました 英語を 図書館で ~のとき 私が 行った そこに

接続詞を使う文は、接続詞文(この場合はwhen以下)を先に持ってきても同じ意味です(解釈2)。しかし接続詞文を先にした場合は、一発カンマを忘れずに!

解釈2
→When I went to the library, he was studying English there.

こちらの方が、必然的に「図書館」が先になって、より例題の日本語順に近くなるので、自然ですかね。

【例4:関係代名詞を用いた文】

例4:昨日公園で会った女性は、私の英語の先生です。

【作業1】
日本語を英語っぽく変える。

まずは主語探しです。いつものように主語を確定できない場合は、動詞(文の最後)を見ます。「先生です」…おっと、動詞がありませんね?ここで「be動詞」を使うことは確定しました。では主語はなんでしょう?「~です」なのは誰ですか?そうです、「女性」ですね。では英語っぽく変えてみます。

→その女性(昨日公園で会った)は 私の英語の先生

( )内をもうちょっと詳しく分解してみます。「会った」のは誰ですか?「私」ですね?

→その女性(私が 会った 公園で 昨日)は 私の英語の先生

【作業2】
主語と動詞を確実に決める。

すでに動詞は決まっています。この場合、主語が異様に長いので、関係代名詞を用いて( )部分をひっかけてあげましょう。

→The woman (関係代名詞 I saw in the park yesterday) was…

さて、この場合の関係代名詞は何を使いましょう?( )内に「主語+動詞」が生きていますので、目的格なのがわかります。目的格で先行詞が人の場合は、whomかthatでしたね?

→The woman(whom I saw in the park yeasterday) was…

ここまでくればもう終わったも同然です。

→The woman whom I saw in the park yesterday was my English teacher.
その女性(私が 会った 公園で 昨日)は 私の英語の先生

【ちょっと一言】
目的格の関係代名詞は、あってもなくてもよかったですね?当然省略しても構いません(実際「whom」なんていう単語はほとんど使われません)。

まとめ

以上のように、英作文の作業は、短い文であっても長い文であってもすべて共通しています。

しっかりと英語っぽい語順で(これは、常に英語を前から訳していれば容易に身に付きます)主語と動詞を確実に決めて英文を作ってみてください。

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