その1【be動詞編】(中1:4月)




これらの文を最初に教えるときに、この時期に限って「am」「are」「is」をどう“ごまかして”教えるかがカギにななります。大体は「~です」と教えると思のうですが(自分もそう教わった為に、後で大きな壁にぶつかった)、「~です」という、その場限りのウソは絶対に植えつけさせないこと!

この時期の中1生はやる気に満ちてて敏感なんです。失敗すると、この間違った記憶がいつまでもついてまわるんです。なので、ここはひとつ、うまく“ごまかす”ことが一番親切なのだ。

●「です」はあくまでも日本語につくもの。英語にはない。

これらを「です」と教えてしまうと、中1の3学期以降で、逆に大きくごまかさなければならなくなってきます。「です」とも訳すし「いる」とも訳すし「ある」とも訳す、また訳さないときもある…など、大混乱を招くのがみえみえだからです。

「どれで訳せばいいんだよ~」や「なくてもいいの?」と、これが大きな壁です。スタートで失敗すると大きなツケが回ってきます。

●これらは訳さない(訳せない)。

実は次の単元(一般動詞)が始まらないと、be動詞は細かい説明ができません。

なので、中1の4月に限っては…
●Iには必ずamがつく。
●Youには必ずareがつく。
●それ以外は必ず、一人(一つ)だったらis、二人(二つ)以上ならareがつく。
●これらは日本語にはできない、必ずつけなくてはならない英語のルールである。

4月はこれで十分。Iにはamを置けば正解します。ひとまずはここで止めておきます。ここでこと細かく説明を入れてしまうと、中1生には荷が重過ぎるどころか、逆に混乱するでしょう。

「be動詞」という言葉もここでは絶対使わないこと(ここで使ってしまうと、中学生の頭の中は、「B動詞?A動詞?C動詞?D動詞…?」と考え込む人が絶対出てきます)。

大事なのはあくまでも「日本語にはできないが必ずつける」、「です」じゃないということを植えつける。

「a(冠詞)」についても必ず質問が飛んできます。まとめると…

●これも英語のルール。でも…
●人の名前、地名など、いわゆる“名前”にはつかない。

なぜならば、世の中に1つしかないものとわかりきっているから(固有名詞という言葉は、まず中1には通じないので“名前”で代用。 新しいことを教えるときは、必ず「なぜなら」をつけることが絶対。説得力が増します。)。

ここで「同じ名前の人はいっぱいいるじゃん」という質問も必ずきますが、「同じ名前でもそれぞれ別人であり、世の中には一人しかいないでしょ?」と答えます。

●あ、い、う、え、お、の前であればanになる。これも何故anなのかしっかり植えつけます。

「a apple (ア、アップル)…読みづらいでしょ?」  
単に読みにくいのでaをanに変えるのである。  
「an apple (アナップル)…どう?」

全く持って外人の都合です!!!!
※「外人」は、内の人・外の人という見地から差別用語にあたるとされていますので、普通は「外国人」と言いましょう。

また、こちらとしても、絶対に「アン・アップル」と読んではいけません。そのように読む生徒がいたら、必ず注意してください。「アナップル」と必ず“読み方”で浸透させます。

ミスが格段に減ります!!

※ちなみにアップルの「ア」は「エ」に近い「ア」です。地味に注意しましょう。

「利根川」
これはなんて読みますか?「とねかわ」ですか?いや、「とねがわ」ですね。日本人の都合で「かわ」が「がわ」になってます。普段から私たちは自然とそう読んでいるから、この違いがわかります。英語も同じです。しっかり読まないからミスが出るんです。

「an American(アメリカン)」「an egg(アッグ)」「an orange(アーレンジ)」なども同様。理屈よりも読みで慣らすことが大切(ミスが減る)。

(まだ複数形が出てこないので、この時点では必ず付けるもので教えてOK)

ちなみに、冠詞のついていない名詞ミスを、マナブ用語で「ハダカ」といいいます。名詞には必ず服( a または the )を着せてあげてください。

「おいおい、bookがハダカだよ!」 こうやって注意してます。

【豆知識】

「an hour?…hなのになぜanなの?」

ひっかけ問題に良く出る「hour(アゥワー(時間))ですね。この「h」は発音しないからです。「an」が使われるのは、「あ、い、う、え、お、の発音で始まる時」です。「an」は単に言いやすくするためにつけるものなので、「h」だろうと発音が「ア」であれば「an」に変えないと言いづらいのです。

これも普段から「アン・アワー」ではなく、「アンナゥワー」という発音で確認していればミスは減りますよ。

「で、be動詞ってなんなんですか?」

これは誰もが持つ疑問です。しかし、教える側でも適確に答えられる人は少ないでしょう。なぜなら日本語にはないものだからです。教える側は感覚で使えるので、それを中1に押し付けようとします。しかし残念なことに「感覚」はそう簡単に伝わるものではありません。

そこで、曖昧なままにするのが嫌なので、仕方なく何かに決め付けようとします。「です」や「いる」や「ある」など、先生によっていろんなものが登場するのです。しかしこれでは多すぎて余計混乱します。結局答えにはなっていません。

特にやっかいなのは「です」です。これは中1の4月しか通用しません。しかし最初の印象というのは強すぎて、中3になっても「です」という人が必ず出てきます。

be動詞はこれからさんざん使うものだから、僕はこれを中1の5月でハッキリ植えつけます。ここを曖昧にすることは、これから先全部曖昧になります。なぜなら英語にとって動詞は「心臓部」だからです。一般動詞を習った時点で、「be動詞とは○○だ!」とハッキリ胸を張って言うことができていれば、役割が明確になり、これは相当な強みとなり、今後自在にそれを使うことができます。

ではその「○○」とは何でしょう?

実は、「です」でも「いる」でも「ある」でもありません。では何か。

『be動詞とは、ダミー動詞です』

「なんじゃそりゃ!?」と思った方は、次の編に詳しく書いてあります。

(C) 2005-2020まなぶろぐ中学英語
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