その2【一般動詞編】(中1:4月後半~5月頃)




ここでやっとbe動詞を教えることができます。さらにここではいきなり「嘘つき」扱いされても我慢!ごまかしをしっかり説明する時期が来てしまう。

「 I の後は絶対 am じゃなかったのかよー」…まぁまぁまぁ(汗)。

ここが中学英語の天王山です。というより「英語の天王山」。それがいきなり中1の5月にあるのである。

ここはじっくり時間をかけます。ここで教えることはbe動詞を含めた英語の心臓部、「動詞」です。ここでは絶対ごまかさない。天王山なのだから。

中2だろうと中3だろうと、初めての生徒にはまずココの確認から入ります。ココをハッキリ頭に入れていないと、中2・中3の単元は結局「なんとなく」で解くしかなくなるんです。定期テストはごまかせても、模擬試験では点を取ることができません。

私の経験上、全く英語の苦手な生徒のタイムリミットは中3の夏期講習前までだと考えています。講習に入ってからここの基礎固めに勤めても、受験までの模擬試験で80~90点upに持っていけた経験は残念ながら私にはございません。苦手な生徒は中3の夏期講習をターニングポイントとしています。中3の1学期なら間に合います。

ここ(be動詞と一般動詞)をしっかりと理解し、常に前から意味を取る意識を持てば、少なくとも中学3年間くらいは楽に「英語は得意科目」になるでしょう。

●主語と動詞をしっかり拾わせる訓練(述語という概念ではない)

これが英語の得手不得手の分かれ道。

英語が苦手な生徒は動詞を考えていないから苦手なのだ。たったそれだけなのだ!

最初にこんな日本語を出してみる。

「私は毎朝父と犬のジョンを連れて公園に散歩に行きます。」

この中でしっかり主語と動詞を拾わせる訓練である。
(主語・動詞を拾う訓練なので、日本語はどんなに長くてもいい)

主語は「~は」と国語で教えられているので、たいていの生徒はすぐに拾える。問題は動詞です。ここではいろんな答えが出てきて面白い。しかし反復訓練していくと、日本語では動詞は必ず “一番最後にあるもの” と理解してもらえます。

「それが英語は2番目にくるルールなんだよ。日本語とは順番が全然違います」とひとまず教える。3~4問やれば、しっかり拾えるようになります。そこでこんなのを最後に出してみる。

「私はアメリカで生まれたけど日本人だ。」

(あえて「です」ではなく「だ」を使う。be動詞を「です」で覚えてしまった人への修正の為)

………?? さっきまで一番後ろにあったはずの動詞が…ない。動詞は必ず命令形にできるものだが、「だ」では命令できない。ちょっと賢い生徒は「生まれた」と答えてくる。もちろん「生まれる(生む)」は動詞だが、一番最後にない。

「動詞が拾えない?こういう困った時(最後に動詞がないとき)には『be』というものを使います」。

「I be ~…??」みんなもちろん腑に落ちない。

「I be ~…言いづらい?じゃ、beを言いやすいように am に変えちゃいます。同様に you の場合は…」

ここで be という、困った時に使う単語が am, is,are の正体だったことを明かす。同時に「be動詞」という言葉も一緒に叩き込ませられる。「これからは、困った時に am, is, are を使ってね」。そうなんです、be動詞というのは、動詞が拾えなくて困ったときに必要になるダミー動詞だったんです!

これらをこの時点から常に意識させれば、「I am play~」などという、2つの動詞が共存した致命的なミスを犯す生徒はいなくなる。使うのは絶対にどちらかなのだから。

ちなみに、動詞を2個入れてしまうことを、マナブ用語で「オカマ」といいます。男(be動詞)なのか、女(一般動詞)なのかハッキリさせてください。英語は必ずどちらかです。「オカマ」ではちょっと響きが悪いので「おすぎ」でもOK。

これから先、文中に動詞が2個以上入っているように見える文がたくさん出てきますが、あくまでも「見える」だけです。いかなる場合も動詞はひとつです!。

逆に動詞が入ってないものを、マナブ用語で「死んでる」といいます。しっかり動詞(心臓)を入れてあげてください。英語は必ず生きてます。

ちなみに、自分は英語のミスの中で『おすぎミス』と『死亡ミス』を一番嫌います。このミスだけは目の色を変えます。常に動詞を考えている生徒は、このミスは犯さなくなります。これをしっかり決めないことには英語は始まらないのです(英語が得意か不得意かは、ここを見れば一発でわかります。ある程度できる生徒でも、無意識にこのミスを犯すようでは応用はききません)。

●英語は必ず『主語・動詞(頭・心臓)』で始まる。
そのためにしっかり動詞を拾わなければならない。

●動詞がなくて困ったときにbe動詞(am, are,is)を使う。
英語は必ず動詞が必要な言語です。動詞がないときのダミーがbe動詞です。

●be動詞は、いかなる場合も日本語にはできない。
「です」でも「ある」でも「いる」でもない。そんな日本語はつけなくても意味のイメージはわきます。無理やり日本語を当て込もうとするから混乱するんです。

この考えが、これから先全てに適用されます。

英語をやるには、常に『動詞』を考えてください。もっと極端に言えば、『動詞だけ』を考えてください。これだけで作文力(英語力)が飛躍的に向上します。

【豆知識】

「なぜ 『go to school』 には a や theはつかないの?」

この件に関してはあえてこちらから教えないが、たま~に、質問がきます(1年に1回くらい)。質問されたら豆知識として一応教えます。

建物には当然 a や theがつくのもだが、その建物に行く目的がわかりきっている場合は省略されます。つまり、学校(school)は勉強する場所であり、「学校に行く」=「勉強しにいく」わけで、このような一般的な場合は冠詞(a /the)はつけないのです(勉強ではなく、「学校に会いに行く」などと言いたい場合はもちろん「the school」になります。中学生ではまず出ませんけどね)。他には、教会に行く(go to church)なども the が省略されます。

と、普通はそう言われているんですが、実は確実にそうともいい切れないのです。例えば図書館(library)。ここは本を読む場所とわかりきっていますが、しっかり「the library」になります。国によっても違うのか、はたまた省略は後からできたものなのか、詳細は不明なのです。よく使う言葉こそだんだんと省略されていくものなので、きっとその流れから省略OKになったものかと推測しています。

余談ですが、もう一つ聞かれると困る質問もあります。 「OK って何の略ですか?」…これは困ります(笑)。「わかりませ~ん!」

(C) 2005-2020まなぶろぐ中学英語
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