その37【これぞ関係代名詞!編】(中3:9月頃)




いよいよ中学校最後の大きなハードルです!

この単元は、うまく乗り越えたように見えても、また上位生であっても、実際に自分では関係代名詞を使った英文を作れない生徒がたくさんいます。

なぜなら「関係代名詞とは何か?」をよく知らないまま使っているからです。

「関係代名詞はなぜ必要なのか!?」を最初に理解できていないからこそ使えないのです。そもそも、なぜ「関係代名詞」などという小難しい言葉を使うのか?という疑問もありますが。

いつものように、問題には入りません。じっくり「役割」からひもといていきます。

「関係代名詞とは、接続詞と代名詞がひとつになった…」こんな説明は絶対やめましょう。僕もよくわかりません。では、ズバリ何かというと…

関係代名詞とは、スバリ!困ったときに必要!

…なんでしょう、このざっくりとした答えは。 英語が苦手な人にとってみれば「いっつも困ってるんですけどぉ~」なんて返ってきそうですが、説明をしっかり整理すると納得してもらえますぞ。

よく、関係代名詞は「二つの文をつなげるために必要」という人がいます(特に先生が多い)。二つの文を繋げるのは、たまたま日本にそういう問題があるからであって(だからその問題を作る側の先生が言い出すんですね)、関係代名詞の必要性とは大幅に外れます。実は僕 もこう教わっていたために、元から1つの文である英作文には全くたちうちできませんでした。

例1:私はその本を読んだ。

これを英文にできますか?まず、主語と動詞を拾うのが基本でしたね。

→I read、しっかり拾えますね?
「読んだ」と言っているのですから、次は「何を?」がきます。

→I read the book. はい、おしまいです。

できますね?

では、あなたは「困っていません」ね?

例2:私は兄が買ったその本を読んだ。

さあ、これはどうでしょう。例のごとく主語と動詞を拾います。

→I read、まだ大丈夫ですね?もちろん次には「何を?」がきますね?
→I read ………“兄が買ったその本” ………ん????

「本」になにやら説明文(兄が買った)がついていて邪魔だぞ?

ほ~ら、困ったでしょ?

これが「小さな本」とか「きれいな本」など、説明が一言だったら困らないでしょう。 でもこれは説明が長いんですよ。

関係代名詞とは、説明が長い時に後ろからひっかける!

これが関係代名詞の必要性です。マナブ用語で「後ろひっかけ」と言いますが、これを使うのです。 もう一度例2に戻ります。

例2:私は(兄が買った)その本を読んだ。

要はこの( )が邪魔なんですよね?もう一度チャレンジしてみます。

→I read the book (兄が買った).
この形が答えになります。この( )の部分に関係代名詞というものを使うと、その前の「the book」にひっかけて本を説明することができます。

→I read the book(関係代名詞 兄が買った).
後はもう一息です。「兄が買った」を英語にしてあげましょう。

→I read the book(関係代名詞 my brother bought).
はい、できました。関係代名詞以下は「the book」の説明です。

関係代名詞は日本語にできない!

関係代名詞は、「ここから説明が始まるよ~」の合図です。

この場合の関係代名詞は「which」という単語を用いますが、「どっち」なんて訳さないでくださいね。試しに上の文を前から訳してみます。

→I read the book(which my brother bought).
私は 読んだ その本を どっち……× 「どっち」が来るはずがありません!

私は 読んだ その本を(後ろ引っかけ!)兄が 買った
これが正しい訳です(「後ろ引っかけ」はもちろん頭で思うだけですよ)。

関係代名詞とは、「説明が長くて困ったとき、後ろからひっかけて説明できる優れもの」です。

関係代名詞とは、「後ろひっかけ説明詞」とでも改名すれば、もっとわかりやすくなるのにな…

「(母が作った)夕食…」
「(向こうに見える)山…」
「(アメリカに住む)友達…」

このような表現は、( )部分は全て説明文なのはわかりますね?英語にする場合は、この( )を関係代名詞を用いて後ろからひっかけてやるのです!英語にするとこのようになります。

「the dinner (関係代名詞 my mother made)…」
「the mountain (関係代名詞 can be seen)…」
「my friend (関係代名詞 lives in America)…」

(注:dinner等、食事には通常冠詞(the)は付きませんが、「母が作った夕食」等、特別なものを指す場合は冠詞が必要です。)

以上が関係代名詞の必要性です。もちろん関係代名詞なんて使わずとも、同じ意味の英文を作ることは可能ですが、これを使うことにより、 後ろひっかけで文を手短にすることができる、便利な奴なのです。

いいですか、よくありがちな「関係代名詞は二つの文を繋げる」 なんて解釈していると、いつまでたっても英作文は作れませんよ!

(C) 2005-2020まなぶろぐ中学英語
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