これだけの言い回しのために1単元とってしまう贅沢もの。
「~に~がある」「~に~が いる」と言いたい時だけに使う。
それだけです。
例1:There is a bag on my desk.
キレイな訳は「私の机の上にカバンがあります。」てな感じでしょうか。
全て「There is (なにが)(どこに).」の語順にります。
これだけで済むのですが、絶対に以下の説明は付け加えたいところです。
there=そこ、be動詞=訳さない、はずなのに、なぜか意味が「~に~がある」になる?
おかしいですね。…というか、これはかなり強引なんです。何度もいうように、英語には『ある』『いる』という言葉は存在しません。上のように表現したいとき、実は英語はこう言っているのです。
「そこには かばん 私の机の上」 (実は『ある』なんてどこにも出てこない!)
でも、意味はなんとなく『ある』ということなのはわかりますよね?キレイに訳すときは、日本語には 『ある』 という便利な言葉があるので、その『ある』を日本語 に無理やりはめ込むと…
「そこには ある かばん 私の机の上」
さらに『そこには』がくどいので省いたものが…
「ある かばん 私の机の上」→「私の机の上にはカバンがあります。」
と、スマートな日本語に変わります。 日本語と英語の表現が全然違うというとこにややこしさを感じるのです。これは逆に、深く考える上位生が疑問を持つところなので、しっかり整理が必要です。
従って、日本語の主語と動詞を考えた場合、『あります』という表現は英語にはなく、動詞がないものと同じ文なのでbe動詞をつかうハメになるのです。
要は、「○に△があります」と言いたいときには、「There is △○.」にすれば正解なのですが、be動詞の役割をごまかさない為には(特に上位生には)上の説明は欲しいところです。
be動詞は『ある』なんて訳しませんよ! 何度も言うようにbe動詞は訳せませんから!be動詞を訳そうとするからわからなくなるんだ!
その他付け加える部分は…
●『ある』ものが2個以上(複数)なら is ではなく are にする。
→There are two cats under the table.
(そこには 2匹のネコ テーブルの下)
「テーブルの下には2匹のネコがいます。」
●過去の文なら was(were) を使う。
→There was a bag on my desk.
(そこには カバン 私の机の上)
「私の机の上にカバンがあった。」
これくらいです。 もちろん疑問文・否定文もやりますが、be動詞の文です、説明はもはやいりません。
【○に△があります】と言いたいときは【There is(are) △ ○】の形が使える! と、それだけの単元でした。
この「~にあるよ!」「~にいるよ!」という表現は結構使います。もちろんコレを使わずとも簡単にも書けます。
→ A bag is on my desk.
(かばんは 私の机の上)
「私の机の上にカバンがあります。」
この単元は、単に『There (be)~』でも書けるんだ、ということだけなんです。
しかしこれから先の中学の諸テストにおいて、この『There (be)~』の表現は出まくりますので、その度に瞬時に『There (be) ~』を引き出せるよう反復練習が必要です。
【豆知識】
「haveも使える」?
その通り、「ある」「いる」の表現は、have(持っている)を使っても言い表せます。ゆえに書き換え問題にも使われます。例えば「東京にはたくさんのビ ルがある」と言いたいとき、
There are many buildings in Tokyo.(そこには たくさんの建物 東京)
と、もちろんこれでいいのですが、
Tokyo has many buildings.(東京は 持っている たくさんの 建物を)
これでも意味は同じになります(日本語ではこうは言いませんけどね)。「ある」「いる」という言葉が英語にはないので、have(持っている)を使って言い表すこともできるんですね。上の2つの書き換えはよくテストで出題されます。
この単元は簡単すぎて、このくらいしかテストに出すところはない!
ちなみに、どこかのお店に行って店員さんに『○○はありますか?』と聞きたいとき、英語では『Do you have ○○ ?(あなたは○○を持ってますか?)』をよく使います。この辺からして日本語と表現方法が大きくズレていますね。ですから英語を学ぶ上で、この『ズレ』も一緒に付け加えてあげると、英語の特徴もつかみやすくなって日本語にとらわれずに理解しやすくなると思います。
正直、英語は日本語には訳せないんですね。この単元(There (be)~)も大きく物語っています。